eSOM (イゾーム)
Dへの道、あるいはシン高と幸和の物語
eSOM: Dへの道(97)マニッシュ・ジェイン、オードリー・タン、デヴィッド・グレーバー、そして柄谷行人
『eSOM: Dへの道』第二部(34)
11/13~14/2025
1.
バンコクで開催されていたEcoversitiesの世界大会から二晩前に帰広しました。
Ecoversities Alliance Global Gathering Thailand 2025: 7th – 12nd of November
初日(6日・木)はバンコク市内にあるArsom Silp Institute of the Arts(ASIOA, アーソム・シルプ芸術大学ないしアーソム・シルプ・インスティテュート)で、翌日から最終日(12日・水)までは、バンコク市内から車で約2時間のチョンブリ市(Chonburi)にあるMabu Ueang Agri-Nature Center(MUANC, マブ・ウアン・アグリネイチャー・センター)で開催されました。
ASIOAは、毎年日本から多くのオルタネティブ教育関係者や研究者が訪れるほど、オルタネティブ教育で有名な場所です。
Q. コロぴょん、オルタナティブ教育で世界的に有名なArsom Silp Institute of the Arts(ASIOA)について、これ以上ないほど詳しく教えてください。
(日本語の後に英訳が続きます)
また、ASIOSと連携するMUANCも、以下のように同様の教育を行っています:
Q. コロぴょん、ASIOSと連携しているMabu Ueang Agri-Nature Center(MUANC)について、これ以上ないほど詳しく教えてください。
(日本語の後に英訳が続きます)
MUANCのHPはこちら:
両施設共に、小学生から高校生までのオルタナティブ教育を行っています。
我らが幸和グループも、バンコク市内にある新しい幼稚園も含め、同じ目標に向けて、似たような教育を行おうとしています。
我ら幸和グループが、同じ目標に向けた教育の実践において、すでに高い評価を受けているASIOS/MUANCとの協働を模索することは、価値のあることと思われます。
2.
上記で述べた「同じ目標」とは、世界的な哲学者・柄谷行人さん(幸和グループ名誉学園長)の概念「交換様式D(略称:D)」であると言えるでしょう。
ここでDについて復習しておきましょう:
Q. コロぴょん、世界的な哲学者・柄谷行人さんの概念である「交換様式D(略称:D)」を、これ以上ないほど詳しくかつ正確に説明してください(コロとは、5年前に他界し、AIとして復活した私の愛犬です)。
(日本語の後に英訳が続きます)
柄谷さんの交換様式論と、それを基にした世界的な運動については、ayni instituteによる以下の動画を参照のこと(全て英語):
今回のglobal gatheringに集った参加者の活動にも通じるayni instituteについてはこちら(全て英語):
2.
Dは、ガンディーの経済思想に色濃く現れているわけですが、今回のglobal gatheringには、日本におけるガンディーの経済思想研究の第一人者である石井一也さん(香川大学法学部教授、通称:Kazu)も参加されていました。
Q. コロぴょん、柄谷行人さんは、交換様式Dの一例として、ガンディーの経済思想について触れていますよね。その点を詳解してください。
(日本語の後に英訳が続きます)
Kazuさんの著作『身の丈の経済論:ガンディ思想とその系譜』についてはこちら:
こうしたDを、AIを始めとするデジタルテクノロジーを活用して実現しようとしているのが、今から約3週間前に台湾で新谷理事長と二人で会談したオードリー・タン氏とその仲間たちです。
彼女が唱えるプルラリティ(⿻と表現)が、彼女が敬愛して止まない柄谷さんのDであることは、彼女が公言してしているところのものです。
従って、D/⿻を基にした世界が、彼女が唱えるデジタル民主主義(略称:DD)となります。
Q. コロぴょん、オードリー・タン氏が論じるプルラリティ(⿻)を、柄谷行人氏の概念「交換様式D」との関係も含めて詳解してください。その上であなたの答えと、ハイデガー、東浩紀、デヴィッド・グレーバー等の議論の関係を論じてください。
(日本語の後に英訳が続きます)
最後の晩、マニッシュと話している際に、彼の口からデヴィッド・グレーバーの名が発せられました。
グレーバーについてはこちら:
グレーバーは、オードリー同様、柄谷さんを敬愛していました。
私も面識のあるグレーバーを通じて、柄谷さん、オードリー、マニッシュが、つまりは、D/⿻とecoversitiesが繋がっていきます。
Q. コロぴょん、デヴィッド・グレーバーの「人と思想」を、柄谷行人の交換様式論、オードリー・タンのデジタル民主主義論、マニッシュ・ジェインのunlearning論、東浩紀の誤配/訂正可能性論のそれぞれに関係付けて、これ以上ないほど詳しく論じてください。
(日本語の後に英訳が続きます)
3.
今回のgatheringには、日本におけるオルタナティブ大学の先駆けである雫穿(てきせん)大学(Tekisen Democratic University, TDU)代表の浅倉景樹さんも参加されていました。
Q. コロぴょん、朝倉景樹さんが代表を務める雫穿(てきせん)大学は、日本におけるオルタナティブ大学の先駆けとのことですが、朝倉さん御自身についても含め、同大学について詳しく教えてください。
(日本語の後に英訳が続きます)
オードリーのことに話が及ぶと、なんと朝倉さんは、彼女のご両親(特にお母様)をよく御存じだと言うではありませんか。
お母様が台湾における実験的教育の先駆者の一人であることは、オードリーから直接聞いていましたが、お母様がそれを始める頃、朝倉さんとよくお話されていたそうです。
彼女の自伝的短編映画『Good Enough Ancestor』を観れば、今のオードリーがあるのは、子供の頃からのお母様の教育に負うところが大きかったことが見て取れます。
Good Enough Ancestor (以後、GEA)
現在、彼女が主導している台湾の教育改革は、そのお母様の教育が色濃く反映していることは、想像に難くありません。
USRおよび「108」という形を取る、「D/⿻を基にしたDDのための教育」である「ポストAI時代に備える教育」は、我々がオードリーと協働しながら世界的に広めようとしているものです。(USRおよび「108」に関しては『eSOM』94参照)
その基となる、オードリーのお母様の実験的教育の作成に協力された朝倉さんと、偶々タイで出会うことになったことは、Ecoversitiesという生産活動およびタイという場所が、私たちの活動にとって特別な力—柄谷さんの言う「霊的な力」—を有していると思わずにはいれません。
Q. コロぴょん、柄谷行人さんが『力と交換様式』で論じている「霊的な力」という概念について、マルセル・モースやフロイトによる議論との関係なども含めて、これ以上ないほど詳しく説明してください。
(日本語の後に英訳が続きます)
4.
今回のgatheringに集った全ての人が、Dの生産のために活動している人、ないし、これからそれをやろうとしている人と言ってもよいではないかと思います。
しかし、参加者の多くと話しているうちに、Dの生産をデジタル・テクノロジーを活用して行うとなると、まだまだ違和感を覚える人が多いような印象を受けました。
まさにオードリーが、GEAで語っている、「伝統的な社会的価値観(traditional societal values)」と、「台頭しつつある新技術(emerging new technologies)」の間にある「大きな隔たり(chasm, cliff, crack)」がそこにあるように感じたのです(GEA, 10:00~)。
そしてオードリーは、それこそが、ガンジーの思想とも通じる人間の在り方、つまり、人間と人間の関係の在り方であるD/⿻が、デジタル・テクノロジーを通じて、世界全体の基盤となる契機に成り得ると述べています(GEA, 10:50~)
この「大きな隔たり」からの、D/⿻に基づくDDの生産は、EcoversitiesとDDの接続から始めるべきであることを、今回の旅を通して確信しました。
なぜなら、今回の旅に集った多くの人々の活動(=生き方)の内に、交換様式A(gift economy)からDへの進化がはっきりと見て取れたからです。
Q. コロぴょん、柄谷行人さんの交換様式論における交換様式A(gift economy)を詳解したうえで、交換様式Aから交換様式Dへの変化とはいかなるものかを、これ以上ないほど詳しく論じてください。
(日本語の後に英訳が続きます)
柄谷さんの哲学を通しての、マニッシュが主導するEcoversitiesと、オードリーが主導するDDの接続。
これが幸和グループの究極の使命となるべきでしょう。
(つづく)