シンギュラリティ高等学校 SHINGULARITY HIGH School

ストーリーアイコン eSOM (イゾーム)
Dへの道、あるいはシン高と幸和の物語

2025.05.08
(小説)「Xへの道」、あるいはシン高物語(8):坂本龍一の「サウンド・ストリート」

14歳のあなた(私)へ
「坂本龍一を「トリビュートする」意味とは何か? 鼎談:畠中実×真鍋大度×高谷史郎」という次の鼎談の中で、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)主任学芸員の畠中さんは次のように言っています:
「僕の年代は1980年代に坂本さんのラジオ「サウンドストリート」を聴いて、いろいろなものに興味を持った世代なんですよね。坂本さんのラジオを聞いていなかったら、こうした仕事していないかもしれないというくらいです。ブライアン・イーノやマイナーな現代詩も、坂本さんのラジオを通じて知った。そういう意味では坂本さん自身がメディアだったと言えますね。」
畠中さんが言っていることは、そっくりそのまま私に当てはまります。
日経新聞の記者、北米の大学教授、広島にある幼稚園の園長、プロジェクトeSOM(イゾーム)のプランナー、そしてシン高校長といった「こうした仕事」。
まさに「坂本さんのラジオを聞いていなかったら、こうした仕事していないかもしれないというくらいです」。
というか、絶対にしていないと断言できます。
毎週火曜日の夜10時からNHK-FMで放送されていた坂本さんの「サウンドストリート」。
そう、それが私の人生を決定づけた「ラジオの時間(夜の学校)」なのです。
残念ながら坂本さんは2023年3月28日にこの世を去りましたが、畠中さんら「ラジオの時間」の卒業生が、「母校」を拡充し続けています。
畠中さんは僕より一年後の1968年生まれ。
もしかしたら学年は一緒なのかもしれません。
(その後、お会いした際、3月生まれの同学年であることが判明。予想、見事的中。)
一緒に机を並べた、ではなく、(恐らく)遠く離れた場所で、一緒に夜な夜なラジオから流れてくる僕らの一番好きな先生の「授業」を聴いていた「同級生」の畠中さん。
そんな彼が主任学芸員を務めるICCのことを私は、現代における「ラジオの時間」だと思っています。
先に私は、「私たちはeSOMを、「ラジオの時間」をモデルとして、また、「ラジオの時間」と協力し合いながら作っていければと思っています」と言いました。
この協力し合いたい「ラジオの時間」というのが、まず何よりICCのことなのです。
そしてICCと協働する高谷史郎さん、真鍋大度さん、宇川直宏さんといったアーティストたち。
是非、彼らとも協働しながらeSOMを作っていければと思っています。
実は高谷さんにはすでに、20025年早々に竣工予定のプロジェクトeSOMのヘッドクォーター兼シン高の校舎となる5階建てのビルに、彼と坂本さんの共同制作作品か、その延長線上にある作品を常設展示して頂くことが決まっています。
二人の作品こそが、プロジェクトeSOMが学生に伝えたいことの究極の表現だからです。
それだけではありません。
坂本さん&高谷さんの作品が展示されるこの向洋駅前の新ビル自体が、「ラジオの時間」やその「初代校長」である坂本さんと深い繋がりを持つと同時に、プロジェクトeSOMの教育目標を象徴する建築物になります。
次に、それがどういうことなのかを説明しましょう。
(続く)
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