シンギュラリティ高等学校 SHINGULARITY HIGH School

ストーリーアイコン eSOM (イゾーム)
Dへの道、あるいはシン高と幸和の物語

2025.05.08
(小説)「Xへの道」、あるいはシン高物語(6):eSOM(イゾーム)

(小説)「Xへの道」、あるいはシン高物語(6):eSOM(イゾーム)
14歳の君(僕)へ
今回から数回にわたって、君に宛ての最初の手紙を、シン高のみんなや、これから僕らの仲間になりたいと思って入る人に読んでもらおうと思います。
そこに前回話した、シン高の前身である「夜の学校」や、そこの先生達(「いき(粋、cool)な人々」)のことが詳しく書いてあるからです。
それは2024年2月から3月にかけて、君宛ての手紙という形で、現存する「いきな人々」を含め、シン高に協力してくる人、して欲しい人に向けて書かれました。
ですからあちらこちらに、今と違うところがあります。
君(僕)のことを「あなた(私)」と呼んでいたり。
14歳のあなた(私)へ
いきなりですが、私は56歳のあなたです。
私の住む世界は2024年。
あなたの住む世界は1981年。
つまり私は、あなたの住む世界から43年後の世界に住むあなたということになります。
何もSF小説を書こうとしているわけではありません。
この手紙があなたに届くかどうかどうかもわかりません。
なのになぜ私は、そんな届くかどうかも分からない手紙を書くのでしょうか?
それは、この手紙をあなたに書くことが、今の私にとってどうしても必要だからです。
まず、なぜ必要なのか説明させてください。
私は今、広島に住んでいて、そこで仲間と一緒に高校を作ろうとしています。
そしてその高校というのが、あなたの通っている学校をもとにして作ろうと思っています。
とは言っても、あなたが昼間に通っている中学校のことを言っているわけではありません。
あなたは、1980年12月9日午後6時、「今」から半年ほど前からよくラジオを聴くようになりましたね。
ちなみに、「」付きで「今」と言った場合はあなたの時間の「今」、「」なしの今は私の時間での今と理解してください。
問題は、なぜ40年以上たった今でも、こんなにはっきりと本格的にラジオを聴きだした日付と時間まで憶えているのかということですね。
それは私にとってもあなたにとってもとても大事なことなので、後々詳しくお話しすることにします。
ともかくあなたは、1986年3月に福島県立会津高等学校(「昼の高校」)を卒業するまで、「今」よりもっともっとラジオを聴くようになります。
そしてあなたは、ラジオから聴こえてくる声に導かれ、1986年7月5日、米国に向けて成田空港を発ち、その後米国で約20年間、カナダで約10年間、大学で学んだり教えたりすることになるんですよ。
それだけではありません。
あなたは2018年にようやく日本に戻り、まず広島で幼稚園の園長になり、そして今、高校を手始めに、「今」あなたが聴いているラジオの声や音をもとに、赤ん坊からお年寄りまで、世界中どこにいても学びたいこを学べる学校を作ろうとしています。
その学校をEmpire State of Mindの頭文字をとって、eSOM(イゾーム)と呼ぶことにします。
Empire State of Mindを日本語に訳すと、「我が心のニューヨーク」とでもなりましょうか。
なぜ学校にこの名を冠したかについても、君がラジオを聴きだした日付との関係で、後で詳しくお話しましょう。
またeSOMは、英語圏の人間が発音すると「イソーム」に近くなります。
それをあえて「イゾーム」にしているのにも訳があるので、それも後で話しましょう。
(続く)
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